しずく経理の仕事をしていると、もう頭おかしくなりそうです。経理やめとけって声もネットで見かけるけど実際どうなの?



こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- 経理が頭おかしくなると言われる6つの理由
- 経理がつらいときの対処法
- それでも経理を続けるメリット
経理って、外から見ると静かな仕事に見えますよね。
でも実際は、月末に締切が固定されてるのに、他部署からの書類は遅れて、しかも1円のズレも許されない、つまり構造的にしんどい職種です。
実際、経理担当者の約7割がストレスを感じているのが実態です。
ただ、さらに深堀していくと、全員がしんどい仕事ではなく、「向いている環境と体制かどうかで天国にも地獄にもなる仕事」ということ。
本記事では、天国にも地獄にも思える経理の仕事を徹底解説していきますね。



3〜4分で読めるので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
経理が頭おかしくなると言われる理由
経理が頭おかしくなると言われるのには、ちゃんと構造的な理由があります。
「自分のメンタルが弱いから」ではなく、職種の仕組みそのものに、しんどさが組み込まれているんですね。
- 周囲が経理の大変さを理解してくれない
- 決算前の空気感がやばい
- 繁忙期が忙しすぎる
- 他部署の雑さのしわ寄せが全部くる
- 数字があわないとき永遠に帰れない
- 経理ならわかるでしょが多すぎ



それぞれ見てみましょう
周囲が経理の大変さを理解してくれない
経理のしんどさは、仕事量だけじゃなく、成果が見えにくいのにミスだけは目立つ評価構造にあります。
営業なら売上、製造ならモノが残るので、貢献が見える化されやすいですよね。
でも経理は、「事故を起こさないこと」が仕事のど真ん中にあるので、何も起きていないときほど存在感が薄くなりやすい。
そして、トラブルや差戻しが起きたときだけ、注目されるんです。
実態に、経理が日々の業務でストレスを感じるランキングは以下の通りです。


経理は裏方の仕事ですし、周りからは何してるかよく分からない業種が故に理解されにくいのです。
決算前の空気感がやばい
理解されにくさの話から一歩進めると、決算前は理解されない上に時間も切迫する二重苦の時期です。
決算前の空気が重くなるのは、単に忙しいからじゃなく、「締切は動かせないのに、正確性も落とせない」から。
通常の繁忙期と違って、経理の決算前は納期と1円の精度が同時にかかってきます。
これがメンタルにくるんですよね。
業務量について「多い」と答えた割合が、年間通すと39.4%。
ところが、月末・月初では45.3%、年次決算時期では50.2%まで一気に跳ね上がります。


要は、繁忙期になると一気に仕事量が多くなるということ。
ちなみに月次決算は法的義務じゃないので、企業によって運用差はかなりあります。
年次決算の重さは共通だけど、月次のしんどさは会社規模で大きく変わる、と覚えておいてくださいね。
繁忙期が忙しすぎる
決算前のピークの話をしましたが、経理のしんどさは「決算だけ」じゃありません。
経理の繁忙期は突発的じゃなく、月次・四半期・年末・決算期のルーティンで繰り返されます。
「たまたま今が忙しい」じゃなくて、「忙しい波が定期的に来ることがわかっている」状態なので、心の準備が常に必要なんですよね。
- 突発的なイレギュラー業務
- 業務量に対しての人手不足
- 毎月の締め作業
しかも、自分の担当だけ終わればいい仕事じゃなくて、全社の書類や申請が集まって初めて締まるので、繁忙期ほど他部署依存が強くなるという地獄構造。
他部署の雑さのしわ寄せが全部くる
繁忙期の他部署依存の話、もう少し具体的に掘り下げますね。
経理のしんどさは、経理部内では完結しないことにもあります。
- 他部署の提出遅れ
- 記載ミス
- 領収書紛失
- 差戻し
これらが、最終的に「締切を守らないといけない経理」に集約される構造があります。
経理から見た他部署の困った行動の上位がこれ。
- 領収書を失くしたり、提出時に添付しない
- 期限までに経費精算しない



心当たりがある人結構多いんじゃないでしょうか。むしろ日常茶飯事ですね。
営業が月末にまとめて経費を出してくる、購買が証憑不備のまま送ってくる、現場が差戻しを何度も繰り返す。
経理から見ると、こちらは締切固定なのに、前工程だけ可変。
これが、理不尽感の正体です。
数字があわないとき永遠に帰れない
数字が合うまで終われないのが経理の業務特性そのものです。
1円の差でも放置できないのは、ミスが支払い漏れ、二重払い、決算の誤りに連鎖するため。
実際に、金額の照合を負担に感じる人はかなりですね。
Sansanの入金消込調査でも、入金消込は一社平均で月2524件、月173時間も費やしているとのこと。
入金消込(にゅうきんけしこみ)業務とは
入金消込(にゅうきんけしこみ)業務とは、売掛金(請求した未回収の代金)と、実際に銀行口座に入金された金額を照合して、一致した売掛金データを消去(クリア)する作業のことです。
数字が合わない=入力ミスではありません。
実際には、振込名義と請求先名の突合、合算入金、一部入金、過不足金、請求書と納品書の不一致など、原因探索に時間がかかるケースが多い。
つまり、数字がずれると帰れないというより、原因が特定できるまで頭が切り替えられない。が実態に近いですね。



脳のメモリが1円のズレで占領される感覚、経理じゃないと伝わらないですね。
経理ならわかるでしょが多すぎ
会社の人は、みんな経理がなんでも知ってると錯覚してます。
それは、経理が社内のお金・ルール・証憑・数字の交点にいるからです。
他部署から見ると、会社のお金に関することは全部経理に見えてしまうんですよね。
ただ、実務の分担はこうなってることが多いです。
| 領域 | 主担当 |
|---|---|
| 経費精算ルール・仕訳 | 経理 |
| 給与計算・社会保険 | 労務 |
| 契約解釈・法的判断 | 法務 |
| 資金調達・銀行交渉 | 財務 |
| 予算策定・経営計画 | 経営企画 |
経理が全部の正解を持っていると考えるのはズレているんですよね。
なのに、守備範囲の境界が他部署に理解されていないから、とりあえず経理に聞こうが積もっていく。
これが、経理ならわかるでしょのしんどさの正体です。
経理の仕事で頭がおかしくなりそうなときの対処法
ここからは、じゃあどうするか、という話です。
きついときの選択肢って、「経理を続ける or 辞める」の二択じゃないんです。
ここを誤解すると、感情だけで判断しちゃって後悔しやすい。
タイプ別に、現実的な対処法を見ていきますね。
- 経理以外の事務職を視野に入れる
- 内向型の人の対処法
- 外向型の人の対処法



3つそれぞれ解説していきます。
経理以外の事務職を視野に入れる
つらさの原因が数字そのものじゃなく、締切の重さ・ミス許容度の低さ・決算の圧迫感にあるなら、経理以外の事務職も現実的な選択肢です。
経理経験は、ほかの管理部門に転用しやすいんですよね。
経理経験者の主な転職先は経理、財務、経営企画、内部監査、会計コンサルタントです。
一般的な事務職を比較してみましょう。
| 事務職 | 未経験からの始めやすさ | 求人数の多さ | コミュニケーション量 | 忙しさ・残業の出やすさ | 専門性の高さ | 平均給料・派遣 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 一般事務 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | 1,670円 |
| 営業事務 | ○ | ◎ | ◎ | ○〜△ | ○ | 1,729円 |
| データ入力 | ◎ | ○ | △ | ◎ | △ | 1,510円 |
| 経理事務 | △〜○ | ○ | ○ | △ | ◎ | 1,798円 |
| 総務事務 | ○ | ○ | ◎ | ○〜△ | ○ | 1,790円 |
| IT事務 | ○ | ○ | ○ | ○〜△ | ◎ | 1,845円 |
| 学校事務 | ○ | △ | ◎ | ◎ | ○ | 1,522円 |
| 生命保険事務 | ○ | △〜○ | ○〜◎ | ○ | ◎ | 1,700円 |



何度も言いますが、同じ事務職でも、ストレス源は全然違うんですよね。
\ 代表的なストレス /
| ストレスの種類 | おすすめの転換先 |
|---|---|
| 月次締めのプレッシャーが限界 | 経営企画、営業管理 |
| 制度・ルール運用は得意 | 労務、総務 |
| 数字を読むのは好き | 財務、内部監査 |
数字そのものは苦じゃないけど月次締めがきつい人は、予算管理寄りの経営企画が合うかもしれません。
逆に、制度運用は得意だけど決算が重い人は、労務や総務に寄せると心理的負荷が下がることもあります。
逃げではなく相性の調整と考えると、選択肢が広がりますよ。
内向型の人の対処法
今の環境で消耗を減らす工夫もあります。タイプ別に見ていきますね。
内向型の人は、経理に向きやすい面がある一方で、放っておくとじわじわ疲弊していきます。
ここの対処法は、集中を守る仕組み化、口頭依存の削減、確認・催促のテンプレ化。
地味だけど効きます。
集中力が最も切れる瞬間と、内向型の方が工夫してほしいことは以下の通り


「静かな環境」と「頭の切り替え回数を減らすこと」が、経理疲れをかなり左右します。



話しかけられるだけで疲れるのは甘えじゃないですよ。脳のリソースを切り替えるのに、エネルギーをめちゃくちゃ食うのが内向型です。
ただ、内向型=完全に一人でできる仕事、ではないので注意。
経理は社員への催促や確認などコミュニケーションが必要な仕事です。
完全に閉じこもることはできない、と前提を置いておきましょう。
外向型の人の対処法
内向型と対照的に、外向型は経理の中での立ち位置を変える方が効きます。
外向型の人は、経理で無理に静かな処理要員に自分を閉じ込めなくていいです。
強みを使うなら、調整、改善、経営支援寄りの役割に広げる方が消耗しにくいですね。
\ 少し会社目線の話をすると /
経理の利用役割
つまり、役職者は外交的な働き方をしてほしいって思っているいっぽうで、実際は処理業務に埋もれているケースが多いんです。
だからこそ、外向型の方には、以下の画像のように対処すると会社評価も上がって、さらにストレスもためにくいんです。



画像がちっちゃいと思いますので、タップやズームすると大きくなります。


外向型の方は、以下の関わり方を増やすと強みを出しやすいですよ。
- 他部署への事前周知やリマインドを担当する
- 運用ルール説明会を企画してみる
- 業務改善プロジェクトに手を挙げる
- 数字を経営層に説明するパートまで広げる



人と関わるのが好き=経理向いてないじゃなくて、処理だけに閉じたポジションが向いてないだけかも、って視点が大事ですね。
経理の仕事に就くことのメリットは?
ここまでしんどさと対処法を見てきましたが、メリットもちゃんとあります。
- 長く働ける
- 感情労働がなく精神的に楽
- 無理に陽キャ演じなくていい
- 将来的に在宅や柔軟な働き方狙える
- お金の知識が自然につく
両面見てから判断した方が、後悔が少ないですよ。
長く働ける
経理は、しんどさがある一方で、「長く働ける」はかなり現実的な強みです。
安定性を重視する人には、十分メリットになり得ます。
10年以上経理・総務を続けてこられた方の「続けてこれた」要因のトップ2がこちら。


経理は業界をまたいで使える職種なので、会社が変わっても
- 締める
- 管理する
- 数字を整える
というコアは残ります。
営業のように、商材変更で適応コストが大きい職種より、経験の持ち運びがしやすいんですよね。
感情労働がなく精神的に楽
経理は、営業・接客・コールセンターのような感情を作って応対し続ける仕事に比べると、感情労働の比重は低めです。
ここは大きなメリット。
感情労働とは
顧客や同僚、上司に対して、仕事上求められる感情状態を、自己の本来感情にかかわらず示すなど、感情のコントロールを必要とする労働
毎日笑顔で新規顧客と接し続ける、怒っている相手をなだめ続ける、といった負荷は、経理では比較的少ない。
そのぶん、数字の責任、締切、差戻し、督促など、静かなストレスが中心になります。
| 比較項目 | 経理 | 営業・接客 |
|---|---|---|
| 顧客クレーム対応 | 少ない | 多い |
| 感情を表に出す必要 | 少なめ | 多い |
| 数字プレッシャー | 大きい | 大きい |
| 締切の固定度 | 高い | 中〜高 |



人あたりの演技で疲れるか、正確性と規程運用で疲れるか、ストレスの質が違うってことですね



そのとおりです。ちなみに、「精神的に楽」は言いすぎだけど、対顧客の感情労働は比較的少ない、という整理が正解ですね。
無理に陽キャ演じなくていい
感情労働の話の続きですが、性格面でも経理は演じなくていい職種です。
経理は、雑談力や押しの強さよりも、
- 正確性
- 締切管理
- 信頼性
で評価されやすい職種です。
ここは内向型・落ち着いた性格の人にはありがたいポイント。
営業職のように、常に場を盛り上げたり、愛想の良さで数字を作ったりする必要は、相対的に少ないです。
経理で信頼を積むのは、丁寧な確認、ミスの少なさ、落ち着いた報連相。
愛想で勝つより、締切と数字で信頼を積む職種なんですよね。
ただし、社交性ゼロでいいわけじゃないので注意。経理にも催促や交渉などの対人スキルがは頻度は少ないものの必要になっていきます。



陽キャを演じなくていいけど、最低限の確認・催促・説明はできた方が楽。これは肝に銘じておきましょう。
将来的に在宅や柔軟な働き方狙える
経理は、将来的に在宅や柔軟勤務を狙える余地があります。
ただし、現時点では経験者ほど有利。デジタル化された会社ほど有利。が現実です。
ちなみに、経理・財務求人の51.9%がリモートワークOKなんですよ。
※MS-Japanの2024年レポート



実際の経理事務でのリモートワークの割合を調べてきました。以下の画像にまとめますね。





つまり、経理は将来的にリモートできる仕事になりつつあるけど、紙とハンコが残る会社では難しい、というのが実態ってことですね。
- 実務経験がある
- 紙業務が少ない
- クラウド会計が導入されている
- 証憑が電子化されている



未経験からいきなりフルリモート、はちょっとハードル高め。ステップを踏む前提で考えると現実的ですね。
お金の知識が自然につく
経理を続けると、家計管理や支出感覚、数字の扱いへの耐性はつきやすいです。
これは仕事のおまけで手に入るうれしい副産物。
しかも、経理の職業病ランキングが地味に面白くて、
- カンマがない数字に違和感:53.7%
- 1円単位で計算が合わないと気が済まない:39.8%
- クレジットカードや銀行明細を詳細にチェックしてしまう:38.0%
自由回答では「自分の家計をバランスシートで考える」という強者まで登場。



もはや職業病を通り越して、生活インフラ化してますね。



仕事で培うのは投資テクニックより、お金の見える化習慣。
家計簿、予算意識、レシート管理、明細チェックといった習慣が、実務の延長で自然と身につきます。
よくある質問
最後に、経理を検討している人がよく気になるポイントをまとめておきますね。
経理事務に向いているMBTIは?
完全にネタですが、
ISTJ(管理者)
ISFJ(擁護者)
ESTJ(領事)
INTJ(建築家)
このあたりが向いてると思いますよ。
でも、実はMyers-Briggs公式自身が、MBTIは自己理解には役立つけど、採用や職務パフォーマンス予測には使うなって本家が言ってるんですよね。



つまり、MBTIを根拠に「向いてる/向いてない」を断定するのは、本家がやるなって言ってる、というオチです。
上述した4つのMBTIはあくまでもエンタメとして受け取っておいてください。
経理の一日の流れは?
経理の一日は、会社規模や時期で大きく変わります。
ただ、基本構造は「日々の入出金確認・証憑処理」と「月次・年次の締め」に向かってタスクを積み上げる流れです。
通常日のスケジュールはこんな感じ。
| 時間帯 | 業務内容 |
|---|---|
| 朝 | 銀行口座・入金確認、請求書・証憑チェック |
| 午前 | 仕訳入力、経費精算処理 |
| 午後 | 支払い処理、差戻し対応、問い合わせ対応 |
| 夕方 | 未処理確認、翌日の準備 |
これが月初になると、前月の締め、請求書発行、売掛・買掛確認、給与や税関連が一気に乗ってきて、密度がドカンと上がります。
経理に必要なスキルは?
経理に必要なのは、簿記だけじゃありません。
実務で強いのは、5つのスキル群です。
| スキル群 | 具体例 |
|---|---|
| 処理スキル | Excel、会計ソフト操作 |
| 知識スキル | 簿記、税務、会計ルール |
| 理解スキル | 自社ビジネス、業界慣行 |
| 対人スキル | 確認、催促、説明 |
| 管理スキル | 締切逆算、スケジュール管理 |
簿記の求めるレベルは日商簿記2級レベルです。
そして経理事務に求められる業務効率化に効くExcelスキルとしては、こんなランキング。
- マクロ/自動化
- IF系関数
- VLOOKUP/XLOOKUP
まとめ
今回は、経理が頭おかしくなると言われる理由と、経理やめとけと言われる本当の意味について解説してきました。
本記事のポイントをおさらいしておきますね。
- 経理がしんどいのは「弱さ」じゃなく、締切固定・高精度要求・他部署依存・役割肥大化という構造の問題
- 対処法は「続ける or 辞める」の二択じゃなく、ストレス源の切り分け+仕組み化が現実的
- 経理には、長く働ける・感情労働が少ない・在宅可能性・お金知識といったメリットもある
- 「経理 やめとけ」をそのまま信じるより、「向いていない環境ならやめとけ、でも職種自体の利点もある」と整理するのが正解
経理って、白黒じゃなく、**「向き・職場・体制で結果が大きく変わる職種」**なんですよね。
筆者:頭おかしくなりそう、と思った瞬間は、その感情を否定しないでくださいね。それだけ追い込まれやすい構造があるんです。
今しんどい方は、まず「自分が何にしんどいのか」を言語化することから始めてみてください。
辞めるにしても続けるにしても、ストレス源がわかっていれば、次の選択が確実に良くなりますよ。

